【レビュー】戦場に舞ったビラ 伝単で読み直す太平洋戦争

先日読んだ本を紹介する。

戦場に舞ったビラ 伝単で読み直す太平洋戦争 (講談社選書メチエ)

Kindle版で読んだ。

伝単というのは、戦時に敵国の人々に向けて撒くビラのことである。戦意を喪失させたり、印象操作をしたり、煽ったり、投降を呼びかけたりするために作られ、飛行機などでばら撒かれる。「紙の爆弾」と呼ばれることもある。

本書は、日中戦争および太平洋戦争中の伝単をテーマにした本である。
どうしても、伝単というと、ブラックユーモアの効いたイラストであったり、美味しそうな食べ物の写真や一見紙幣に見えるデザインの物であったりと、インパクト重視のものばかりが有名になってしまう。本書は、そういった「クオリティの高い」伝単を紹介するコレクション的な内容に終わらず、戦後に書かれた手記などからわかる「伝単を拾った人の反応」と、伝単からうかがい知ることができる日米両国の「敵国」のイメージを丁寧に解説しているのがポイントだ。 続きを読む