連鶴「妹背山」を正方形の折り紙1枚で切り込みを入れずに折る

1枚の折り紙で複数の折り鶴を折る「連鶴」の一種に、「妹背山」というのがある。2羽の左右に並んで身を寄せ合った形になっており、結婚式などでも使われる縁起物でもある。1色でも作れるが、紅白2色でで作るのが定番になっている。
1色で作るにしても2色で作るにしても、基本的に縦横比1:2の折り紙を使う。また、2色で折る場合は2羽の境目のところに切り込みを入れる必要がある。
今回の記事では、通常、細長い紙に切り込みを入れて作る2色の妹背山を、

  • 1枚
  • 正方形
  • 切らない

で折ってみる。不切正方形1枚折りというやつである。

私は特に不切正方形1枚にこだわることもなく、表現内容によっては適宜パーツ分けしたり8枚使ってアーマードコアを作ったりする人間なのだが、今回は「なんか縁起が良さそうだから」という理由でチャレンジしてみた次第である。ご祝儀を奇数万 (あるいは素数) 円にしたりするのと一緒で、妹背山に「切れ目がない」っていうのもポイントが高いと思うんだ。

重なった紙を折ることになるので、ちょっと難しい。大きめの紙を使うといいが、折り紙に慣れた人ならごく一般的な15cm x 15cmの折り紙でもできる。

さらに、前後に色分けした変種の作り方も解説する。

難易度は中級くらいかな? 普通の鶴の折り方を思い出してから読んでね。

まず、2色の正方形が連なった形を作ろう

正方形の折り紙の裏側 (白の面) を外側にして半分に折る。

そして、角を1枚だけめくって直角二等辺三角形に折る。

すると、2色の正方形が連なった形になる。
この後の流れがだいたい想像できた人は、続きはてきとうに読み流せばオッケー!

気合いで折っていく

ここから先は、2つの正方形をふつうの折り鶴と同じように折っていく。
ただし、白の部分は2枚重ねになっていて、色の付いた部分は部分的に3枚重ねになっており、厚みがあるのでちょっと大変だ。気合いでなんとか折ろう!

まずは折り筋をつけて……

畳んで開く。

外側の羽が2枚できた。

内側の羽になる部分は、2羽がくっついたまま折ることになる。しっかり折り筋をつけてから、袋を開いていくような形で折る。

首と尻尾の側を細く折る。

首を作って

頭を作る。

尻尾を折る。ここがとにかく分厚い! 破れないように丁寧に折る。

最後に、先端部分がきれいに尖るようちょっと整え、羽を広げたらできあがり!

変種・前後2色の妹背山

最初に2色の正方形を作るところをちょっと変更すると、左右ではなく前後で2色に分かれた妹背山ができる。普通の妹背山の作り方ではできず、正方形1枚で作らないとできない技だ。

まず、頭の側の色として使いたい面を外側にして半分に折る。頭を白にしたければ白が外側、しっぽを白にしたければ白を内側に。
そして、角の直角二等辺三角形部分を内側に折り込むと、こんな感じに2色になる。

あとはさっきの紅白妹背山と同様に折っていくと、前後2色になる。かわいい。

各部位の対応は下の画像のようになっているので、好きな配色で作ってみよう。