瓶の底にちょっと残ったインクを吸入式の万年筆に吸わせるための入れ物を作った

吸入式の万年筆を愛用している。
カートリッジ式よりも手間はかかるのだが、選べるインクの種類が多く、並んだ瓶を眺めるのも楽しい。透明軸の万年筆を複数本揃えて、メインには黒や紺、サブには赤や緑など好きな色を詰め、3色ペンっぽく並行して使うと楽しい。

しかし、困ることがある。インク瓶に少しだけ残ったインクを使い切るのがとても難しいのだ。
吸入式の万年筆は、ある程度の深さがないとインクを吸い込めない。その深さを下回ってしまうと、まともにインクを使うことができなくなってしまう。カートリッジに換算すると1〜2本くらいは残ってしまうだろうか。ひと瓶全体に比べればわずかな量ではあるが、食べ物と書物と文房具を粗末にするのは心が痛む。

そこで、専用のアイテムを設計し、3Dプリンタで出力してみた。瓶の中のインクが残りわずかになっても、この器に移せば最後まで吸うことができる。

インク瓶やその他の筆記具と一緒に飾っておけるような、すっきり落ち着いた意匠になったと思う。

こちらが断面。

上半分は漏斗状になっているが、底はペン先がぴったりおさまるくらいの細さになっている。わずかな量でも、ペン先が浸るくらいの深さになる。

皆さんにも使ってもらえるよう、BOOTHでSTLデータを販売している。200円。張り出している部分の角度もきつくないので、今時の3Dプリンタならサポートなしで綺麗に出力できる。

3Dプリンタをお持ちの方はぜひ出力してみてほしい。そして、インクひと瓶ひと瓶を大切に使ってほしい。

そのうち、現物も販売するかもしれない。