タグ別アーカイブ: history

【レビュー】戦場に舞ったビラ 伝単で読み直す太平洋戦争

先日読んだ本を紹介する。

戦場に舞ったビラ 伝単で読み直す太平洋戦争 (講談社選書メチエ)

Kindle版で読んだ。

伝単というのは、戦時に敵国の人々に向けて撒くビラのことである。戦意を喪失させたり、印象操作をしたり、煽ったり、投降を呼びかけたりするために作られ、飛行機などでばら撒かれる。「紙の爆弾」と呼ばれることもある。

本書は、日中戦争および太平洋戦争中の伝単をテーマにした本である。
どうしても、伝単というと、ブラックユーモアの効いたイラストであったり、美味しそうな食べ物の写真や一見紙幣に見えるデザインの物であったりと、インパクト重視のものばかりが有名になってしまう。本書は、そういった「クオリティの高い」伝単を紹介するコレクション的な内容に終わらず、戦後に書かれた手記などからわかる「伝単を拾った人の反応」と、伝単からうかがい知ることができる日米両国の「敵国」のイメージを丁寧に解説しているのがポイントだ。 続きを読む

初心者が潜水艦映画を9連発で観たよ

潜水艦映画を9本連続で借りて観てみた。潜水艦映画は面白い、潜水艦映画にハズレ無しいう話はよく聞くし、最近海軍関係の本を何冊か読んで海中の世界というものに興味を持った。正直言うと艦これにハマってどうのこうのという理由も全くないわけではないわけだが……。

観た9本はどれも面白かったので、今日は1本ずつ軽く紹介しようと思う。決定的なネタバレは無いのでご安心を。

今日の目次

  • 潜水艦映画の魅力
  • 系統別おすすめ作品
  • 作品紹介
    • Uボート
    • 深く静かに潜行せよ
    • 眼下の敵
    • 潜水艦イ-57 降伏せず
    • U-571
    • レッド・オクトーバーを追え
    • クリムゾン・タイド
    • ローレライ
    • イン・ザ・ネイビー
  • 潜水艦映画を観る前の簡単な予習

潜水艦映画の魅力

作品それぞれの魅力はもちろんあるのだが、潜水艦映画というジャンルそのものには共通の魅力がある。ポイントはこんなところだ。

無言の交流 : 潜水艦は、外界との接触が限られている。味方なら最低限の通信しかできない。通信トラブルはもはやお約束。敵ならばソナーと魚雷で語り合う。限られた情報から相手の思惑や人物像を思い浮かべて行動するわけなので、感情のほとばしる会話もなく、奥の深い心理描写が魅力となる。戦闘シーンでは、見えない敵同士、思惑を読み合いながらの知的ゲームが一手一手進んでいく。「眼下の敵」と「レッド・オクトーバーを追え」は、特にそういう表現が秀逸だった。 続きを読む